GDC (Game Developers Conference) に行ってきました

2019年03月28日

3月17日から25日まで、サンフランシスコの世界最大規模のゲーム開発者会議 Game Developers Conference に初めて行ってきました。実のところ勉強というよりはほとんど遊びに行ったようなものなのですが、誰かの参考になることもあるかもしれないと思いメモです。

なお来週の Mercari GDC 2019 報告会 に登壇する予定で、聴講したセッションの内容等については主にそちらで話そうと思ってますので割愛します。このエントリは、だいたいどうやって行って帰ってきたかだけです。

きっかけ

まず GDC に行った理由ですが、エンジニアとしてこの先生きのこるには英語・英会話がますます重要になると思い、去年あたりから再学習していたのですが、せっかくなら実地で活用できる場所に行ってみたかったのと、GDC 自体も前々から行ってみたかったというのがあります。

そもそも海外に行った経験自体がほとんどなく、2年前に SXSW(サウス・バイ・サウスウエスト)でオースティンに行ったのですが、仕事でついていっただけなので、自分で手続きをしてぼっち海外の実績を解除したかったというのもあります。それから、現地の物価がすごい勢いで上昇していることを耳にしていて、行けるうちに行っておかないとという危機感がありました。

準備

Facebook に GDC 日本人参加者のグループがあり、こちらの情報がとてもありがたかったです。

GDC に行くのに必要なものは大きく下の3つです。

  • GDC のパス購入
  • ホテルの予約(サンフランシスコ市内)
  • フライトの予約(サンフランシスコ国際空港)

ホテルとフライトの予約については、前年12月までには済ませておいたほうがよさそうです。自分が手配したのは1月末だったのですが、すでにホテルの空きがほとんどなく、ユニオンスクエア近くの一泊3万円のホテルがたまたま運良く空いていたのでそこを予約しました。もう少し遅かったらアウトだったかもしれません。フライトも直行便で安いのはあまり残ってませんでした。

後述しますが現地はとても治安が悪く、ホテルを探す際には危険地域をあらかじめ調べておいたほうがいいです。

GDC のパスはいくつかの種類があります。

今年だと1月30日までにパスを購入すると早割価格になりました。だいたいメインのカンファレンスが聴講できる GDC Conference (早割で $1,049) か、VR 関係のセッションの聴講や GDC Vault という過去のセッション動画の視聴権がついてくる All Access (早割で $1,999) になると思います。CEDEC 参加者に送られる割引コードを使うとさらに少し安くなります。

とにかく前年末までには上記3つを確保しておいたほうがいい、と覚えておけばオーケーだと思います。

自分の場合は、日本時間の3月17日午後に出立、現地時間の17日午後にホテルにチェックインして18日から22日まで GDC、観光のために一日空けて、24日朝にチェックアウトして出立、日本時間の25日午後に帰国というスケジュールにしました。

かかったお金ですが、GDC のパスが All Access で20万円、ホテルが7泊で21万円、フライトが往復16万5千円 でした。このほかに食費や旅行保険やスマホ回線等がかかり……という感じです。現地は物価が高いので食費がかなりかかります。

なお自費です。今の自分の英語力では有益な情報を持ち帰れるか、そもそも無事に行って帰ってこれるか自信がなく、気楽に行きたかったためです。

GDC の様子

サンフランシスコ国際空港から鉄道(BART)または Uber で30分ほど北上すると GDC 会場の Moscone Center がある市中心部です。

GDC の様子ですが、CEDEC の巨大版と思えばだいたいあってると思います。会場がとにかくでかいし、通路が広いし、セッションが多いし、人が多いです。3日目からオープンするデモブースが並んでいる Expo 会場はおそらくビッグサイト3ホールぶんくらいの広さがあります。が、全体の空気感は CEDEC や Unite とそう変わらないと感じました。

今年は PS4 のスパイダーマン関連のセッションが多数あり、こうした AAA タイトルの講演が直接聴けるのはさすが世界規模のカンファレンスだなと思いましたが、逆に(こう言ってはなんですが)はずれのセッションも結構あってなるほどという感じでした。

セッション一覧が下記ページで見られます。ネットワーキングの仕方や労働組合のセッションもあって、こんなのも取り扱うんだ、と感じたりも。

GDC のスマホアプリでセッションを登録するとスケジュールを組み立てやすいので、あらかじめインストールして使い方を調べておいたほうがいいです。

あと Twitter でいろんな方が紹介されていた Otter Voice Notes という英語の文字起こしアプリを使ってみましたが、精度おかしいです。話し手にもよりますが、なんで Sunset Overdrive とか Houdini みたいな特殊な固有名詞混じりの講演がきちんと文字起こしできてるんでしょうか……。自分は、スライドを見ながらぎりぎり何の話をしているか分かる、英語で講演を聴きながらメモを取ったりする余裕がないという程度の英語力なので助かりました。

ストアで GDC グッズがたくさん売ってたので、バックパックとかTシャツとか買いました。インディーゲームのグッズもいろいろありました。Monument Valley のTシャツとかフィギュアとか。あと書籍コーナーは並んでいる本のリストだけで価値がありそうでした。

あと GDC Awards の会場がとにかくすごかったです(こなみかん)。

毎夜繰り広げられるパーティー

毎夜たくさんのパーティーが開催されネットワーキングが繰り広げられています。

レアなものとしては、オープンソースのゲームエンジン Godot EngineMeetup があってしかも場所が GitHub HQ というので行くかどうかめちゃくちゃ悩んだのですが、アウェーすぎる予感しかしなかったので同日の別のパーティーに行きました。Godot Engine 軽くでも触って何か作っておけばよかったです……。

ほか VR 体験会・親睦会の VR Mixer に参加しました。こちらもどうせなら展示の申し込みをすればよかったです。自分みたいなコミュ障は(まして英語では)作品がないと話ができないので……。

パーティー等で日本人同士で名刺交換をする機会がものすごくあり、最終日の Japan Party では名刺が尽きてしまってろくに挨拶できませんでした。100枚くらい持っていってもよかったんじゃないかという気がします。

周辺に有名企業の HQ がいっぱい

Twitter とか GitHub とか Slack とか Unity Technologies とか Dropbox とかの HQ が GDC 会場から徒歩圏内にあります。渋谷か何かのノリで、いつもインターネット越しにお世話になってる会社の本拠地が物理で存在していてびびります。

重度ついったらーなので Twitter HQ は絶対に見に行こうと思ってたんですが、他の企業群もここまで集結しているとは知らなくて、現地で Google マップ見てなんだこれってなりました。なお Twitter HQ 周辺はだいぶ治安が悪そうなので注意。夜には行くなと言われました。Slack HQ や Dropbox HQ は普通のオフィスビルの中っぽくて外からは分からずでした。

シリコンバレーがわりと近い

GDC が開催されているのはサンフランシスコ市内ですが、いわゆるベイエリアの一部です。サンフランシスコ国際空港から1時間ほど南下するとシリコンバレーで、Google とか Apple とか Facebook とか Adobe とか Intel とかがあります。

ということで、GDC が終わった翌日に鉄道(BART から Caltrain に乗り換え)を利用して観光に行ってきました。それぞれ乗り方が分かりにくいので調べておいたほうがいいのと、Caltrain は本数がとても少ないので注意です。公共交通機関は安全上の懸念があることもあり、Uber で直接行ってしまってもいいかもしれません。

今回、現地在住のあるしおうねさんにコンピューター歴史博物館やドロイド君等を案内していただきました(ありがとうございます!)。

シリコンバレー、日本の地方都市みたいな雰囲気だと感じました。もちろん住んでる方々とか家賃とかはまったく違うのですが。

一般的な渡米のメモ

初ぼっちアメリカのメモです。半分は来年以降の自分向け。

当たり前ですがパスポート必須です。パスポートの期限が切れていたりパスポートを忘れたりする人も世の中にはいるみたいですが、ちゃんと準備しましょうね。

入国のために ESTA の申請・確認も必要です。渡米 72 時間前までに申請が必要で、2年で期限が切れるので注意。

現地はほぼクレカのみで、現金を使う機会はほぼなかったです。ホテルでベッドメイクのチップに置く1ドル札がいくらかあれば十分でした。

スマホ回線について、自分は iPhone XS だったので、SIM フリーなのを確認して T-Mobile の eSIM を購入しました。T-Mobile のアプリをダウンロードしてセットアップするだけです。$40 のプランで 10 GB まで使えます。

だいたいパスポート、クレカ、スマホ(回線つき)の3つがあればどうにでもなると思うのですが、それぞれ盗られたり使えなくなったりしたときのことを考えておいたほうがいいと思います。

ホテルの予約は今回自分は Hotels.com を使用しました。フライトは Google Flights で行き先と日程を検索して航空会社のページにジャンプ。

Uber のアプリをインストールしてセットアップしておくといいです。GDC 公式アプリや Otter も忘れずに。

Google カレンダーの PC 版に、複数のタイムゾーンの時刻を表示する機能があります。設定でプライマリーとセカンダリーのタイムゾーンを登録して適宜入れ替えるとスケジュールを組み立てやすいです。GDC が開催されているサンフランシスコは PST(太平洋標準時)です。

現地の気温はだいたい同時期の日本と同じですが、そこそこ暑くなったり、逆に朝晩はかなり寒かったりするので調整できる服装が必要です。雨が降るので、折り畳み傘が要ります。最高なことに花粉がないです。

サンフランシスコ国際空港の出国ゲートはめちゃくちゃ混んで時間がかかりました(1時間くらい?)。帰りは早めに空港入りしたほうがよさそうです。

レストランの注文や支払い難しいです……。クレカをはさんで渡してチップ額を記入するといった一般的なところは覚えておくとして、全然聴き取れないので “Excuse me?” って聞きまくった感じです。日本でも飲食店は UX が良くなかったり初見殺しが多くて難易度高いと思うのですが、英語だと無理ゲーに近くなってきますね……。

あと Limes さんのこちらのエントリ、非常に参考になりました。おすすめです!

治安について

サンフランシスコ、いかにも治安が悪そうです。一週間ちょっと滞在したくらいで多くは語れないし、語らないほうがいいと思うのですが、社会の階層化がひどいことになってるっぽいです。

上のページにサンフランシスコの治安マップがありますが、GDC 会場の Moscone Center およびその周辺が真っ青(Most Dangerous)で、どこに宿を取れと……? とだいぶ悩みました。CRIME INDEX に「2」という数字が表示されていて、”100 is safest”、”Safer than 2% of U.S. Cities”、こ、これは一体……? みたいな。

テンダーロインというとりわけやばいところがあるので、少なくともそこは避けるべきです。市中心部、GDC 会場のわりと近くです!

あちこちで大麻の匂いがします。甘くて苦くて息苦しいような独特の匂いです。この匂いがすると危険信号と言われたのですが、どこに行っても匂います。治安が悪そうなところは見た目それと分かるので、やばそうな空気を感じたら素直に回れ右するようにとのことです。

歩きスマホが日本と違う意味で危険です。というか屋外でスマホを取り出すこと自体注意です。会期中に、盗られたという話を耳にしました。

公共交通機関は逃げ場がないので比較的近い距離でも Uber で移動するほうが安全とのこと。鉄道が危険と聞いて自分が連想したのはファイナルファイトだったんですが、そこまでではなかったです。

もっといろいろ身も蓋もない話を見聞きしているのですが、もし直接お会いする方がいたら聞いてください。とりあえずそんな感じです!

所感・まとめ

GDC には来てよかったし、サンフランシスコは物価と治安以外最高だと思いました(逆にそのふたつがわりと大問題のような!)。楽しかったので、来年も行けるようなら行きたいなと思ってます。もうちょっと英語力上げて行きたいですね!

(書いた人: こりん

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